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弁護士コラム

弁護士1日日記(H24、6月度)

ベンジャミンの質問群
読書会を始めたことから毎日いろいろな本を読むようになった。
先週読み終えた本のなかに「サー・ベンジャミン・フレッチャーの質問群」が出ていた。
「我々は今どこにいるのか」
「いかにしてここに来たのか」
「なぜ、ここに来たのか」
「我々はどこに行きたいのか」
「行きたいところに我々はいかにして行きたいのか」
「どれくらい遠くまで行かないと、行きたいところに行けないのか」
「行きたいところに行けた時、そこが行きたかったところであることを、我々はどうすればわかるのか」
「我々は、地図を持っているのか」
等等と続く質問群であるが、イギリスが経済的危機に際し、発せられたという設定の質問群であるが行き詰っている我が国状況に問いかけるにも良い質問群だと思うが、一人ひとりにとっても意味のある質問ではないかと思う。
自分が今立っているところはどんなところなのか。
なぜ、ここに来たのか。
これからどこへ行こうと考えているのか。
行きたいところへ行く地図は持っているのか。
どこまで行ったら満足できるのか。
人生は止まることを許していないように思われ際限がないようにも思われる。
 立ち止まるべき場所はどこか。
 人には「死」という到着点があるが、社会には到着点がないのが一層困難をもたらしている。
 我々はどこまで行ったら満足の園に到着することとなるのか。
満足の園もわからず、「消費税を揚げることに政治生命をかける」総理はどこへ国民を連れて行こうとしているのか。
 この3ヶ月ほどは政治から目が離せない。

平成24年6月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2012-06-01)