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弁護士コラム

弁護士1日日記 平成27年12月度

弁護士1日日記 平成27年12月度
「師走に思う」

 この1年は激動・激変の一年だった。
 1月から事務所は新人弁護士を迎え、4人弁護士体制となった。
4月に末娘を東京の大学に入学させた。素晴らしい旅たちだったが自宅には一人も子供がいなくなった。
5月に父を失った。95歳だった。87歳の母が残った。家族の歴史を感じた。
7月からライオンズクラブのZC(ゾーン・チェアパーソン)を引き受け、三重県中を走り回る日々が始まった。
8月に尊敬する先輩を失った。
9月、10月、11月とライオンズクラブの役職上の責務から福岡に出向いたり、名古屋、岐阜に出向いたりして国際会長のスピーチを直接聞く機会に恵まれた。
社会奉仕団体の位置が見えるようになった。

11月13日には、パリでISを名乗るテロリストによる襲撃事件が発生し、130名の人命が奪われた。平和と文化の象徴のような町の惨劇で、ショックが世界中に広がった。このことをきっかけとして世界中がイスラム国という国ならぬ地域に爆撃を集中的に加え始めた。

70年前、日本という国は遅れて来た「帝国主義」を掲げ、世界と戦った。国家が消滅する危機だった。しかし、日本には戦争を辞める決意をする人がいた。国民はそれに従った。
国家ならぬイスラム国は何を求めて戦争(テロ行為)を仕掛けているのであろうか。何を達成しようとしているのか。誰が戦闘行為の停止を呼びかけるのか。主なき集団の制御の困難を感ずる。
誰がそこで暮らす人々に希望を与えることができるのか。戒厳令のパリで「COP21」が始まった。地球温暖化という深刻な脅威とどう立ち向かうのか。国家のエゴのぶつかり合いが結局、地球号を潰しかねない。
子供達の未来は困難なことばかりだ。
 責任ある大人として考え、行動することが求められている。

平成27年12月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2015-12-01)