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弁護士コラム

令和3年4月度 弁護士一日日記 〈新型コロナが笑っている〉

弁護士1日日記 令和3年4月度
【新型コロナが笑っている】
 2月末を以って解除された新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言から1か月が経ったが、またもや「第4波到来」と言われる事態に追い込まれた。
2月末のコロナ感染者数は「999人」であったが、3月末で「2843人」と2.8倍となった。
大阪「599」、東京「414」等相変わらず大都会中心に感染が広がっているが、宮城「200」、青森「81」と地方でも感染爆発が起きている。
ワクチン接種が始まり、終息に向かうかと思われたが、再度拡大の波が押し寄せており、戦いは半年単位で続くと思われる。
全国でオリンピックムードを高めようと聖火リレーが始まっているが「無観客」でのリレーという異例の事態に陥っている。
外国での感染も昨日は新規感染者が「571$#44;293人」、死者が「11$#44;768人」と報告されており、減少傾向にはないことが明らかとなっている。
相変わらず突出して多いのがブラジルで昨日の新規感染者が「84$#44;494人」死者が「3$#44;780人」となっている。

この1か月の間、ミャンマーの軍隊によるクーデターに抗議する国民への攻撃により死者が「510人」(3月29日現在)との報告が出たり、中国による香港選挙制度の改悪による「民主派排除」の動きなど世界の状況は力による支配の姿が目立ち、「進歩の姿」を見せていない。
先月紹介した斎藤幸平の「人新世の「資本論」」では、欲望追求システムである資本主義の限界を主張していたが、「全体主義」と「自由主義」の戦いはどう展開していくのであろうか。
新聞を読んでいたら「仏のマリ空爆 市民19人死亡」という記事を見つけた。記事によると「今年1月3日、マリ中部の村ブンティで行われていた結婚式ために集まった約100人の村民の群れに対し、空爆が行われ、22人が死亡した」とのことで。その中に3人の武装集団のメンバーがいたとされているが他19人は一般市民」だった。
世界では他国に対し、「空爆」を掛けることが排除されていないという認識を持つ必要がある。
人類の進歩は進んでいないことを痛感する。
令和3年4月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2021-04-01)