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よくある質問

相続・遺言Q&A



6.



父が死亡し、兄弟3人が相続人となりました(母は死別)。
兄が喪主をしたのですが、葬儀代120万円を3人で40万円ずつ負担しろといいます。
兄のもとには、香典が30万円ほど集まっています。
兄は、今後法事などでいろいろ費用がかかると言って葬儀代を3分割で負担せよと言っています。
どうしたらよいでしょうか?








6.







葬儀代をだれが負担するのかという問題については、法律上明文の規定がありません。
裁判例も、①葬儀方法を決定するなど実質的に葬式を主宰した者が負担すべきであるとする見解、②相続財産の中から支払われるべきであるとする見解、③慣習や条理に従って決めるべきであるとする見解等に分かれており、定まった見解はありません。
香典については、葬式費用の儀礼的分担であるという考え方が有力です。
この考え方に従えば、葬儀代120万円のうち30万円は香典から支払い、残った90万円については、①ないし、②の考えに従うこととなります。
最近の判例では、①の考えに基づいて判断したものがあります。(名古屋高等裁判所平成24年3月29日判決)

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