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弁護士コラム

新弁護士日記(平成22年11月分)


                        創立2周年

 平成20年11月1日、新さくら総合法律事務所は設立された。私が60歳の時である。
 あれから丸2年が経った。当然ではあるが私は62歳を迎えた。
 今年から11月1日を「創立記念日」として事務所をお休みとした。
 仕事と離れて、自分を振り返り、今何を為すべきかを考える日にしようという私の決意を示したものである。
 命には限りがあり、還暦を越えた者として、自分の人生がいつ終わってもうろたえないよう心がけねばならない。
 一方で、自分がしてきたことが水泡に帰すような無責任なことにならないよう、準備をしなくてはならない。
 そのための仕組みとして、現在弁護士法人設立の準備をしている。万全を期することは難しいが、ともかく必要と思われることはしてみようという試みである。
 11月1日は、お茶の世界では「炉」を開く日だから、毎年この日は「風炉」から「炉」に切り替える準備をする日になろう。
 茶室を改め、心を切り替えるには良い節目で毎年この日を楽しんでみたい。
 わずか2年の月日だが、あれから随分たったような気がする。あと何年時間があるかは分からないが1年1年大切に時を刻んで行きたい。
 この地に、弁護士加藤謙一が自分の理想に燃えて、働き続けたという伝説を残すために。
 そして、私の精神を継いでくれる若者が現れることを信じて。
 
平成22年11月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2010-11-05)