HOME - 弁護士コラム一覧 - 2013-11-05

弁護士コラム

弁護士1日日記(H25 11月度)

事務所設立5周年を迎えて

 2008年11月1日に新事務所を開設してから満5年を迎えた。
 10年一区切りをイメージすると半分済んだこととなる。
 2つ目の5年の坂を登る決意が必要だ。

 この5年間で大きな変化がやってきた。人的資源を拡大するばかり路線を修正し、適正規模を目指す路線に替えたことは最大の変化だ。

 「年齢に応じた役柄を追求するために常に変化する必要がある。」とある女優が述べていた。
 若い時の女優は若いだけで値打ちがあるが、年を重ねて来ると、その歳に応じた役柄を演ずる力量が求められる。
 弁護士にも似たようなところがあるように思われる。
 若い時は、理論と正義感に任せて走っていけばよいが熟年の弁護士となれば、「本当に大切なものはなにか」をじっくり考え、依頼者と「ディスカッション」する落ち着きが必要だ。納得と満足のいく司法サービスが提供できる事務所へと成長することが求められている。
規模を拡大する路線は、私に求められているものではないとの認識に至った。
 自分らしく、しかも誰でもができるものではないもの、「一味違うサービス」を提供できなければ意味がない。

 第2の5年は、そんな落ち着きのある事務所作りを目指してスタートしたい。簡単にいえば「量より質」ということかもしれない。
 65歳から70歳という年齢に応じた「熟したサービス」とは何かを考え、一方で若い力が結集できるよう配慮する必要があるが、自分と異質なものを生み出すことはよしとしない頑固さが必要だ。

 「体力より知力」の時代と認識して新しいスタートを切りたい。
これまでに変わらぬご支援をお願いいたします。

 
平成25年11月1日
 
  さくら総合法律事務所 代表弁護士 加藤謙一

(2013-11-05)