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弁護士コラム

弁護士1日日記 平成27年2月度

愛犬「アクビ」逝く
 1月30日、突然、愛犬「アクビ」(オス:12歳)が逝ってしまった。母の散歩相手であった「アクビ」はこの日も昼からの早い散歩に出かけ、自宅に帰った後、玄関先から上がれず、母が2階から様子を見に降りて来たところ死んでいたとのことである。
 母によれば、散歩の途中もふらふらとしていたとのことであるが、何とか自宅まで帰り着いたもののそのまま絶命したとのことであった。
 この数か月、心臓を患い、咳を繰り返していたのでそんなに長くないと思っていたが劇的な最後であった。
 オスの「アクビ」は妙に二女(18歳)に懐いており、いつも一緒に行動していた。世話をすることは私が一番と思っていたが、二女が帰ってくると何を置いても駆けつけ、そのまま、ずっと二女と一緒に過ごした。
 その姿を見ると二女に惚れているのか、前世では夫婦であったのかと思えるような状態だった。
その二女も大学進学が決まり、4月からは東京に出て行くので、「アクビ」は取り残されると思っていたら先に逝ってしまった。いつもは「アクビ」を無視するようなところがあった二女が「大泣き」をした。
生きているものとの別れがとても切ないものと自然に感じたようだ。(私も思わずもらい泣きをした。)

 「愛別離苦」は八苦の初めに出てくる言葉であるが、それを経験したことは良いことで、動物を飼う事はいろんなことを教えてくれると思う。

 先日、名古屋大学に通う女子大生(19歳)が「以前から人を殺してみたい」と思っていたと言って、実際に高齢者を殺したと言う事件報道があった。この地方で名古屋大学と言えば、最優秀大学だ。そこに通う女子大生がそのような感性しか持ち合わせていないと言う事は育った環境が感性を育てる状態になかったのだろうかと感ずる。
 豊かな人間性を育むのが教育の目的でなければならない。彼女はこれから何を思って生きて行くのだろうか。寂しい話である。

平成27年2月1日
                                      弁護士 加 藤 謙 一

(2015-02-03)