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弁護士コラム

加藤謙一弁護士の弁護士一日日記【令和3年11月度:COP26と衆議院選挙】

弁護士1日日記 令和3年11月度
【COP26と衆議院選挙】
日本が衆議院選挙で騒いでいる最中、イギリス:グラスゴーでは「COP26」(国連気候変動枠組み条約第26回締結国会議)が行われている。
パリ協定で定めた「産業革命前の気温から1.5度未満に気温上昇をとどめよう」という目標に対し、国連環境計画(UNEP)はこのままでは今世紀末には「2.7度上昇」すると警告を発している。
議論の焦点は二酸化炭素の排出の削減を如何に達成するかであるが元凶といわれる「石炭依存」から脱出できる見込みが立っていない。
危機感を持った若者達(Friday for future Japan)が現地に乗り込み、岸田総理に直訴したことが新聞で報道されていた。
「1か月近く学校を休んでCOPに来た。私たちの未来と、他の生物を守るためにも、責任ある対策を取ってほしい」と訴えた。

今回の衆議院選挙で「気候変動対策」が争点となったとの報道はない。俗に「気候問題は票にならない」というわけで、争点はコロナによる「補助金」問題に終始した。
与党は堅調に議席を守ったことに対し、野党(立憲民主党)が14議席を失う結果となり、日本維新の会が41議席と大きく伸びたことが今回の選挙の特徴であろう。
自民党政治は「世襲政治」の色が濃く、変化が感じられず、若者に対しアピール感がない。
一方、野党も選挙協力を打ち出したが、なにをしようとしているか分からず、結局、「日本政治を維新する」という方向性を持った日本維新の会が伸びたという事ではないか。(中日4日社説)
気候変動問題は最優先事項と思われるが、庶民受けしないとしていわゆるバラマキ政治をしていると良識ある国民・若者たちに見放される。
気候変動・環境汚染に優先して取り組み、子どもや孫たちに希望を繋げたい。

令和3年11月4日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2021-11-04)