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弁護士コラム

加藤弁護士 一日日記【ミャンマーには誰も手を出さないのか】】


【ミャンマーには誰も手を出さないのか】
2021年2月に国軍による軍事クーデターから3年が経過した。
これに反発する民主派勢力と内戦に陥り、この3年で5万人が死亡したとされる。
ウクライナやガザ地区には被侵略側に対し、国際社会から多くの支援が寄せられているが、ミャンマーにはほとんど支援が及んでいない。
報道では、国軍側にはロシアや中国から戦闘機を始め多くの兵器が供給されているが、民主派には兵器の供給国が無く、手製の銃などで対応しているという。
この3年で国外に逃れた難民は10万人を越え、国内避難民も235万人に及ぶという。避難民に対する生活物資の供給はどうなっているのだろうか。
日本は、制裁にも消極的で、中途半端な位置にあるらしい。避難民に対する支援は誰がしているのだろうか。我々にできることはないのだろうか。

能登半島大震災から3か月が経過した。1次避難生活から、2次避難生活に移行し、復興に向けた活動が活発化してくるだろうが、避難民が元の町に帰って来るかは予断を許さない。
東北大震災がそうであったように復興には10年単位の時間が必要となり、高齢者の多い能登地方に大きな変化をもたらすだろう。
当面の暮らし場所として仮設住宅の建築が進んでいる。そこが終の棲家となるかもしれない。
生業を取り戻すのはそれ以上に難しいだろう。大災害は人生の在り方の変更を余儀なくする。
運命というべきか。

令和6年(2024年)4月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2024-04-01)