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弁護士コラム

加藤弁護士 一日日記【ミャンマーの軍事政権4年目を迎える】

弁護士1日日記 令和7年2月度
【ミャンマーの軍事政権4年目を迎える】
2021年2月1日、ミャンマーで軍事政権が出来た。
アウンサン・スーチー氏らが政権から追放された軍事クーデターである。
これに反発する人権団体などが武器を取って政府軍と戦っている。この間の死者は「6200名を越える」との発表があった。
同じ国民同士の戦いが4年も続いている。報道によると、政府軍に向かう民主派武装勢力は多くの少数民族が絡み、1本化できておらず、目的の同一ではないようで、ミャンマーの安定は当分見通せない状態だという。
昨年11月には隣国タイ・パタヤに行ったが、その平和な状況とは全く違う戦闘状況がすぐ隣にあることが不思議だ。
避難民は350万人にも上っているとのことで、多くの子供や女性が居場所を探してさまよっていることを思うと、国際社会のかかわりがあってもよさそうに思われるが、今のところ、国連を含め、様子見している感じがする。

1月20日からアメリカ:トランプ大統領が活動を開始した。環境問題に背を向け、「パリ協定」からの離脱を宣言した。不法移民を送り返すという事で、コロンビアと対立したり、隣国カナダやメキシコに25%の関税を掛けるという手法を使って、揺さぶりをかけている。
我が国との関係をどう構築するつもりか不透明で石破総理も出方を伺っているようだ。

ガザの停戦(6週間)が始まり、各地から避難民が姿を見せ、大混乱が続いている。ガザの町並みは破壊尽くされ、生活の再建は困難が付きまとうだろう。
イスラエルを支援しているトランプ政権がどうコミットしてくるのか注目される。6週間の期限後再び戦火を交えることが無いよう期待したい。

アサド政権が倒れたシリアがどう再建されるのかも注目される。後戻りすることが無いよう、賢い国家運営を期待したい。
ウクライナ情勢がどうなるかは全く予断を許さない状況だろう。3月22日で満3年となる。この間の犠牲者はどのような数になるのか、一日も早い停戦と生活の再建が望まれる。

令和7年(2025年)2月1日
                        弁護士 加 藤 謙 一

(2025-02-03)