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弁護士コラム

弁護士一日日記12月度【ガザの死者70$#44;103人】

【ガザの死者70103人に】
2023年10月8日から始まったイスラエルのガザ地区侵攻が2年を経過した本年10月10日、停戦合意が出来たにも拘わらず、イスラエルはハマス側の「停戦合意違反」を理由にガザ地区への攻撃を続けており、停戦合意後「356人」が死亡し、ガザ地区の死者数が「70$#44;103人」に上ったと保健省が発表した。
アメリカなどの後ろ盾のあるイスラエルは武器の補給も潤沢になされているだろうが、小さな地域に限定されているガザの「ハマス」には、ほとんど武器の供給がなされていないであろうから、反撃も限定的にならざるを得ず、イスラエルの一方的な攻撃に対処する勢力は無いに等しいと思われる。
停戦合意の第2ステージである国際社会の監視システムが投入されることが必要であるが、一向にシステム構築の動きが伝わってこない。
がれきの山と化したガザ地区を誰が責任を以って復興させるのか。200万人が暮らす地区(三重県の人口よりも多い)の復興の道筋が全く見えない。
80年前の日本を想像する。アメリカ軍に空爆により、日本国中が廃墟と化した。その廃墟の街をマッカーサーを中心とする進駐軍が復興の道筋をつけた。日本が国際社会に二度と歯向かうことの無いよう武力を放棄する憲法第9条を国是とするよう指導した。
その評価は措くとして、同じ方程式で、ガザ地区の人々が生きていく道筋をつける責任がイスラエルにある。(第2次世界大戦のように連合国がガザ地区を攻撃したのではない。)
しかし、イスラエルはガザ地区の復興に手を出す雰囲気が無い。朝日新聞にイスラエルのネタニヤフ大統領が、大統領府に対し、自らを「恩赦」するよう要請書を出したとの記事が載っていた。
2020年から続いている自らに対する「収賄・背任・詐欺」の罪に対する裁判の結果の如何にかかわらず、恩赦するというもので、この状況を踏まえるとガザ地区への攻撃が長期化しているのはネタニヤフ氏自身の進退を考えて行っているのでないかと考えざるを得ない。一方のウクライナ情勢も一進一退の状況で停戦交渉が進んでいない「ドンバス地方」の割譲を中心に和平交渉をしようとしているようであるが、誰が為に、何のために他国の領土の割譲を求めるのか。
令和7年12月1日 弁護士 加 藤 謙 一

(2025-12-01)